フリーコンサルタントの報酬体系と収入
※この記事では主にフリーコンサルタントの報酬体系について記述しています。具体的にいくら稼げるのかといった金額面については記事「フリーコンサルタントの収入~実態編」をご覧ください。
独立コンサルタントの報酬体系は大きく3つに分かれます。
A)月単価を設定してそれに稼働率をかけた金額を設定する方法
B)月1回~数回の訪問で月額いくらという顧問料を設定する方法
C)1回のコンサルティング金額をいくらという形で設定する方法
以下、このそれぞれについて見ていきましょう。
A)月単価を設定してそれに稼働率をかけた金額を設定する方法
このフィー体系は紹介会社経由の案件の中で最も一般的なため、コンサルティングファームを退職して独立コンサルタント・フリーランスのコンサルタントとして活動している方の多くが少なくとも独立当初はこの報酬体系になることが多いです。これはファーム時代と変わらないフィー体系ですね。
例えば月単価を150万円と設定した場合、週4日働いたら4日/平日5日間=稼働率80%ということで、
150万円 ✕ 80% = 120万円
をクライアントに請求するという方法です。案件紹介会社から紹介される案件の大半はこういった形式で、なおかつ100%稼働が求められることも多いため、1本仕事が決まればそれが続いている間は継続的に収入が入ってくるということになる反面、その仕事がなくなると他で走らせている案件がない限り次の仕事が決まるまで収入がゼロになるというリスクがあります。
※参考記事: フリーコンサルタントの稼働率
B)月1回~数回の訪問で月額いくらという顧問料を設定する方法
これも本質的には実はA)と変わりません。ただ、A)が「100万円/月×1本」という働き方であるのに対し、これは例えば「10万円/月×10本」という形になるため、実際にやってみるとA)との差は大きく感じることになると思います。
具体的には1本あたりの単価が小さいため、営業の数をこなさなければならないということと、逆に、1~2本の契約が終わっても他があるのでその分は収入を確保できるということです。
また、この月1~数回の訪問で、という案件は案件紹介会社からはほとんど話が来ることはありません。それこそWebサイトを立ち上げたりすることも含めて、サービスメニューとその料金を明確に提示した上で、ご自身でセールスリードを掴むところからやる必要があるでしょう。
コンサルティングファーム在籍経験無しに独立コンサルタントとして成功している方はむしろA)よりもこの方が多いように思います。「コンサルティングファームに○年いましたよ」という言い方でバリューを先方に感じさせることができない分、独自の強みをメニュー化する、という方法を取るのでしょう。
C)1回のコンサルティング金額をいくらという形で設定する方法
「1回訪問していくら」というコンサルティングサービスの提供のしかたはファーム出身者にしてみると想像しにくいかもしれません。ある意味A)の対極にある提供方法とも言えますしね。
ですが、このような方法でコンサルティングサービスを提供し、実際にフィーをいただいて成功している独立コンサルタントは確かにいます。例えば
上の本の著者である水野与志朗氏は「2日で100万円」というコンサルティングメニューを提供している、とこの本の中で明かしています。そんなフィー体系でクライアントが付くのか、と思うかもしれませんが、少なくとも水野氏はそれで成功しています。ファーム出身者にしてみると、想像しにくいサービス提供方法であり報酬体系かもしれませんが、こういった方法もあるということは、”尖った”独立コンサルタントになるためにも知っておいて損はないでしょう。
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