Independent Consultant – フリーコンサルタントの実態

フリーコンサルタントの実態 ~より充実したON&OFFを求めて、コンサルティングファームから独立して個人事業主として働く(2021年版)

コンサルタントのフィー(報酬)は高いか – コンサルティングフィーの妥当性を考える

   

誰しもコンサルタントとして働き、まともなフィーをいただいていれば、フリーであれファーム所属であれ、コンサルティングフィーについてクライアント等から「高い」と言われた経験があると思います。

その「高い」論を耳にするにつけ、個人的には腑に落ちないことも少なくありません。

本来「高い」というのは、その金額だけを見て言うことはできないはずで、何かと比較しているからこそ「高い」という感覚が生じるはずです。

その比較対象が明確でないまま、なんとなく「高い」とおっしゃる方がまず結構いらっしゃるということ。「高い」とおっしゃる方の半数以上はそうかもしれません。「○百万円/月?高いねー」と。何と比較されているのかがわからない以上、私はそれについて「そんなことないですよ」とも「確かにそうですね」とも評価することができないので、そのような「高いねー」には基本的にノーコメントにならざるを得ません。

次に多いように感じるのはクライアントの方がご自身の収入と比べて「高いね」とおっしゃるケース。

これはそう言いたくなる気持ちもわからないというわけではありません。
そのようにおっしゃる方は「コンサルティングって特に仕入れとかも発生しないし、経費もほとんどかからないだろう。ということはコンサルティングフィーはほぼそのままそのフリーのコンサルタント(ファーム所属であればコンサルティングファーム)の利益になるはずだ。だとすると、高いね。俺よりも稼いでるじゃん」という思考なのだろうと推察します。

これも私はやはりちょっとズレているように感じます。

なぜ、役割も契約形態も異なるクライアント企業の役員・社員と外部コンサルタントを同列で比較するのでしょう。

大企業であれば産業医という医師が半常駐する形で社内にいるところもあります。クライアント企業の役員・社員とコンサルタントの収入を「同じ場所(会社)に出入りしているから」という理由で比較してしまうのだとすると、この比較は、産業医と自分たち(社員・役員)の収入を同列で比較しようとするのと本質的には何ら変わりません。
医師は取り組んでいる対象が医療業務だから比較しようとは思わないけど、コンサルタントは自分たちと同じビジネスを対象にしているから、ということなのかもしれませんが、コンサルタントはクライアントの役員・社員の方が出せない価値をそのビジネスにおいて出すため、やはりこの比較が的を射たものになることはありません。

※裏を返せば、クライアントの役員・社員の方でもできることしか価値提供していないのだとすると、それはコンサルタントではないですし、役員・社員の方とフィーを比較されても致し方ない、ということになります。

コンサルタントのフィーについて「高い」と言われるケースには、このように、少なからずロジックを欠いているものがあります。

では、「クライアント企業の相対する方の収入」が基準になることは”当然”無いのだとすると、コンサルタントのフィーの根拠はどこに置くべきか。いくらなら妥当なのか。その高額なフィーは適正なのか

これについて、端的に答えるならば

コンサルティングフィーは○○○○○○○○○を基準に考えるべき

だと思っています。

私が手掛けたものの中で比較的わかりやすい実例を挙げます。

※本稿の続き(私が手掛けた実例の話)はこちらで有料で限定公開しています。有料部分は約1,090字です。上記の「○○○○○○○○○」も下記有料部分の中で公開しています。

当時、私が実際にクライアントに請求していたフィーはXXX(有料限定公開)でした。そのクライアントの方からは「高い」と言われたことは一度もありませんでしたが、それでも世間一般からすると「高い」と言われてしまうんでしょうね。

そのような声に惑わされることなく、発揮したパフォーマンスに対してきちんと見合った対価をいただくことで、さらに高みを目指していきたいと思っています。

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