Independent Consultant – フリーコンサルタントの実態

フリーコンサルタントの実態 ~より充実したON&OFFを求めて、コンサルティングファームから独立して個人事業主として働く(2021年版)

フリーコンサルタントの稼働率 – 週3日だけ働く?

   

コンサルティングファームを辞めて独立してフリーコンサルタントになろうとしている人の中には以下のように考えている方もいるかもしれません。

「今までは月~金、週5日(+場合によっては土日祝日も)働いていたけど、独立したからには週3~4日稼働、つまり、稼働率を60~80%にして他の平日は別の事業を起こしたり、プライベートの時間に充てよう」

言うなれば、独立することでリスクを背負う代わりに自由も手にしよう、という考えですね。確かにこのように考える気持ち、よくわかります。

しかし、実際、案件紹介会社から紹介される案件はやはり「100%稼働」を求められる案件が多いです。というか、私はこれまで最初から「80%で来てください」と言われた案件は見たことがありません。あり得るとすれば、こちらが希望するフィーの8割ぐらいまでしか先方が出せないという時に「じゃあ週4日で」という話をして、その結果80%になった、というフィーの調整のために80%にしたケースや、もともと週1日(20%)は他の案件で埋まっているという場合に、先方が、本当は100%でお願いしたいけどそういうことなら80%でもいいですよ、と言ってくれたケースくらいでしょうか。先方が最初から「週4日だけでお願いします」などと言ってくることはレアだと考えておいた方がいいでしょう。

ただ、80%稼働の案件は確かにレアなのですが、20%や10%であれば、そっちの方がむしろ数としてはあります。要は週1日や月2回、といった形の仕事ですね。

しかし20%稼働を4つか5つを掛け持ちするというのは現実的ではありませんし、そもそも20%の稼働をどこかで取られた時点で最も数の多い100%稼働の案件に入ることはできなくなります。この場合、最悪、80%が空いた状態がずっと続くということにもなりかねず、他で収入がない人にとっては現実的ではないように思います。

私は休む時は「週に1日休みを増やす」とかではなく「一ヶ月まるまる休む」というスタイルのため(その方がしっかり休めると思うからです。20%稼働が空いていたとしても次の日また行くとなれば、結局家にいても仕事のことを考えてしまいがちですし)、基本的には1案件で100%を売り切って、それが終わった時に稼働0%に落とす=あえて案件を取りに行かない、という稼働調整をしています。

「稼働を少し抑えて」という気持ちはわかりますが、少なくとも独立当初は、仕事の間口を広くとっておく意味でもまずは「100%稼働で入れるところを希望しています」と意思表明するのがいいのではないでしょうか。そして何ヶ月か100%働き切ったらしっかり休んで充電する、ですね。



 - 営業

        

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